せまないボキャ貧日記

適応障害をきっかけに会社を退職。凡庸な社会人5年目の日記。凡庸な人でも輝ける

コロナ禍で営業は本当に要らないものになるかもしれない

ハイドウモコンニチハセマボキャニッキノセマツデスー!!

本日より、私の会社でも外回り営業が出来なくなり、完全テレワークになってしまいました。
とはいえ、私の会社の営業スタイルはどうしても客先に行かないと出来ない業務がほとんどなので、やることが無く、会社からも「自己研鑽に励め」という超自由な課題を与えられましたので、課題の通りに、久々のアウトプットをしていこうかなと思った次第でございます。

今日は、このブログ初の書評を書いていきたいなと思っており、

題材は、
三戸政和著「営業はいらない」(SB新書)

こちらを扱っていきたいと思います。

以下では、

 ◇読もうと思ったきっかけ
◇超簡単要約
◇読んで感じたこと

を順に書いていこうかと思いますので、よろしくお願いいたします。

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◇読もうと思ったきっかけ

「営業はいらない」

そのタイトルを目にしたときに、自分の心の中にある主張とリンクしたような気がしました。
人は自分の意見が正しいことを裏付けるために本を読んだり、人の意見を引用したりすることがあると思います。今回このタイトルにピンと来たのは、そういう観点からでした。

昨年、コロナ禍が始まる前から、私がしている営業の影響力の小ささに悩んでおり、自分がどれだけ時間をかけても消費増税などの世間の大きな波には抗えず、思った様に数字が伸びないことにフラストレーションを貯めていました。
自分の中では数字に繋がるような働きをしたと思っていても消費増税の影響を大きく受けて昨対伸長させることが出来ず、(他の主要なエリアもほとんど昨対伸長は出来ていなかった。)営業としての在り方を考える毎日でした。
そんな最中にやってきたのがコロナウイルス。コロナはテレワークの波を運んで来て、訪問がほぼマストだった私たちの会社の働き方に大きく影響を与えました。店舗訪問しなくても回る客先。私たち営業が残業しない方がこの会社に利益をもたらすことができる。私たち営業は必要なのだろうかと考え始める様になりました。そんな折に見つけたのが「営業はいらない」でした。
そして、現在の心情に非常にマッチしていたこの本をこのテレワーク期間で時間ができたので、一気に読んでしまったというわけです。

 


◇超簡単要約
超簡単要約は、読みながらメモっていた部分を、各章ごとにまとめたものです。出来る限り筆者の主張部分を引用する様にしましたが、少し私なりの解釈などもありますので、参考程度に見ていただき、内容を詳しく知りたいという方は、実際の本を読んでいただきたく存じます。

 

一章

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営業は本当に必要なのか??ということを再定義するために、かんぽ生命の不正販売問題や、多くの企業が採用している営業のノルマ制度が例に挙げられている。現在、ノルマ制度自体に無理が生じており、ノルマを達成するためにかかるコストは会社にとって非常に大きい。
例を挙げると、飛び込み営業の代名詞の一つであるテレアポの制約率は1%ほどと言われており、99%の電話はかける側にとっても、かけられる側にとっても無駄な時間を発生させているといえる。
また、かんぽ生命は、営業マンの営業を自粛するようになってから、大きく経費削減出来たとも書かれている。
多くの数字から、旧来型のビジネスモデルからの脱却を計れない企業は今後も苦しみ続ける。消費者の承認欲求を煽る営業も以前に比べると通用しなくなってきており、本質的に送り手も受け取りても必要と感じていない営業活動は廃れていくだろうと述べられている。


二章

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テスラの戦略を中心に営業にとって変わる企業の戦略である、「エクスペリエンス戦略」について書かれている。お客様の本当に求めている「体験」や「感動」に訴えかけるような商品・サービスを作り出す戦略で、現代の国民総メディア化の時代においてお客様が感じた感動をそのまま発信してもらうことで、営業を介することなく、価値を拡散していくだろうと述べられている。


三章

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営業が、MA(マーケティングオートメイション)、SFA(セールスフォースオートメーション)、CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)等のセールステックに置き換わっていくだろうという話。昨今営業の人数は減ってきており、ルーティン業務を行うような仕事だけではなく、MR等の専門知識を取り扱うような営業も新しいセールステックに置き換わってきている。今後営業の特徴の一つであった、顧客に対するホスピタリティ精神等ももAIのディープラーニングビッグデータの解析によって置き換えが行われていだろうと述べられている。


四章

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営業が無くなるとなれば、営業マンはどこへ向かえば良いのかが述べられている。
この本では、「ブルーポンド戦略」を推奨している。誰もやっていない小さな市場もポジション取り、市場独占を狙う戦略である。その中で、熱狂的なファンを掴み、他社と比較されることなく自社を選んでもらえるような環境を作ればいいと述べている。
それを実現するためにも、オンラインサロンやクラウドファンディングを本書では推奨している。

 

五章

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自由な人生を生きるために、本書では「小商い」をすることが推奨されている。その中でも、極力リスクを抑え、自分の手が回る範囲の組織にすることで仕事効率を最大化する少数精鋭の「小商い」を行い、ブルーポンド戦略を取ることが重要であるとのこと。
これからの時代、自分のやりたいことを突き詰めることができる人材が都市の発展を担うと言われており、中でも、日本はチャンスに恵まれている国なので、勇気を持って「小商い」を持って、自由に生きようという旨が述べられている。

 

◇読んで感じたこと

・全体の印象
まずは、本の印象ですが、非常にわかりやすい文章で、身近な例もたくさんあげてあったので、退屈せずに一気に読めました。過激なタイトルではありましたが、決して、営業マンのことをディスっているわけではないということは感じましたし、前半部分は旧態依然とした営業戦略に疑問符を投げかけており、多くの営業マンの共感できる内容なのではないかなと感じました。実際に、このコロナ禍で私たち営業はテレワークを強いられており、成果が出せない環境にも変わらず給料は出ているということで、恐らくこんな金食い虫の営業など減らしてしまえ!という流れは加速するのではないかなと感じております。
後半はホリエモン好きすぎやろ!ってところがあったり、ポジショントーク感は若干否めなかったが、新しい営業マンのあり方の一つとしてはありなんじゃないかなと感じました。

 

・勤め人+αを目指したい
さて、ここからは完全な私見を述べようと思います。
本書では、これからの営業マンが進むべき道は3つあると述べられておりました。


①セールステックを使いこなし、自らのセールスの成果を底上げする。
②セールステックを使いこなすセールスチームの指揮官になる。
③営業職から離れ、自ら戦略を立てられる新たな地位につく。

 

本書の推奨する道は③でした。
私が普段聴いているサウザーラジオでも、勤め人卒業のためには、スモールビジネスを持たなければならない!と述べられており、識者の中ではそれが正しい道なのだろうなとは感じます。
しかし、③がこの中で一番難しいことは肌感で実現は非常に難しいな〜と感じております。③が出来る人はその道に進むのが一番なのですが、私のような凡人にはかなり険しい道のように感じます。

さらに最近のコロナ禍で私は勤め人という身分の強さを再認識しており、こんな世間情勢下でも勤めてさえいれば、成果に関係なく給料が入ってくる状態は非常にありがたく、対して③の道1本で進んでいる人は相当今の状況下は厳しい毎日なんじゃないかなと感じます。

それらを考えた時に私のような平凡な営業マンが
取るべき道は①なんじゃないかなと感じました。
給料がある程度安定供給されるからと言って、サボっていいとは考えておらず、給料を安定供給してくれる会社に恩返しするためにも、①を極めて、会社の中で自分が出せるだけの成果を最大化する必要があると思います。旧態依然とした会社に勤めているのであれば、少しでも変わるように働きかけを行っていくのがいいんじゃないかなと感じてます。

とはいえ、③を全く諦めるのかというとそうではなく、勤め人+αが一番理想的な生き方だなと考えています。①だけだとどうしても会社依存の状態になってしまい、所謂社畜になってしまう可能性が高い。だからこそ、自分の中でどれだけ小さくてもいいからスモールビジネスを持つことは、これからの時代を生きていく上で重要な要素になってくるのではないかと考えます。私の生き方的にAかBどちらかに全BETは性に合わないので、絶妙なポジションを常に確保していこうとこの本を読んで意識しました。

 

 

・まとめ

以上のことを感じた「営業はいらない」ですが、皆さんは営業についてどのように感じていますでしょうか?

現時点(2020/04/20)でAmazonの新書ランキングトップにいるみたいで、世間的にもコロナの影響もあってか話題作のようです。

是非皆さんも読んでみてはいかがでしょうか?

 

営業はいらない (SB新書) https://www.amazon.co.jp/dp/4815604606/ref=cm_sw_r_li_api_i_.KxNEbRN61KF6

 

それじゃね!バイバイ!